2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧
留数定理を用いた積分計算に取り組んでいた生徒さんに、有理関数の各極での留数の和は「無限遠点での留数」まで含めると常に$0$となることを話したところ、とても面白がってくれてこちらも嬉しくなった。 今日は多様体のテキストの練習問題についても、私が…
今日の授業では$n$次対称群の共役類について話した。共役類が置換の型によって分類されるところに気づいた瞬間の生徒さんがとても嬉しそうで、こちらもテンションが上がった。 今日は逆に生徒さんからファノ平面というものを教えてもらった。生徒さんは気づ…
今日はガンマ関数が形式的には$\mathbb{C}[t]$上の作用素$t\frac{d}{dt}$の固有多項式と結びつけられることについて説明し、ゼータ関数についてのヒルベルト・ポリヤ予想について紹介した。 形式的な議論ではあるものの、レルヒの公式を通じてガンマ関数が$t…
こないだの授業で、「何回でも微分できる関数は、テイラー展開可能なのか?」という質問をもらい、「いや、そうとは限らないよ」という話をした。 実際、$\mathbb{R}$上の関数 \begin{eqnarray}f(x) = \begin{cases}e^{-1/|x|} & ( x \neq 0 ) \\0 & ( x = 0…
今日は多様体についてあれこれ議論。分野的には幾何だが、テキストでは代数的なアプローチで議論している部分があり、その中で用いられていたベクトル空間の双対空間に関する事実を生徒さん自身に考えてもらう。最初に少しヒントを言っただけで、あとは自力…
今日の授業では、関数の合成に関する記法の話から脱線して、フレネル積分を紹介する流れに。私「例えば集合$X$から$X$自身への写像$f$について、$f^2(x)$は普通$f(f(x))$の意味で使われるよ」生「へえ」私「でも、三角関数の場合には事情が違っていて、$\sin…
授業で解いた問題を、生徒さんと一緒に膨らませていたら、面白そうな事実が出てきたのでメモ。 $n$個の変数$x_1,x_2,\cdots,x_n$の基本対称式を$s_1,s_2,\cdots,s_n$とする。つまり、\begin{align*} s_1&=x_1+x_2+\cdots+x_n \\ s_2&=x_1x_2+x_1x_3+\cdots+x…