日々のすうがくメモ

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基本対称式と差積

 授業で解いた問題を、生徒さんと一緒に膨らませていたら、面白そうな事実が出てきたのでメモ。

$n$個の変数$x_1,x_2,\cdots,x_n$の基本対称式を$s_1,s_2,\cdots,s_n$とする。つまり、
\begin{align*}
s_1&=x_1+x_2+\cdots+x_n \\
s_2&=x_1x_2+x_1x_3+\cdots+x_{n-1}x_n\\
& \vdots \\
s_n&=x_1x_2 \cdots x_n
\end{align*}
とする。$\mathbb{R}^n$から$\mathbb{R}^n$への写像$F$を
\begin{align*}
F(x_1,x_2,\cdots,x_n)=(s_1,s_2,\cdots,s_n)
\end{align*}
と定めるとき、この$F$の$x=(x_1,x_2,\cdots,x_n)$におけるヤコビアン$|(DF)_x|$は差積に一致する。つまり、
\begin{align*}
|(DF)_x|=\prod_{i<j}(x_i - x_j)
\end{align*}
が成り立つ。証明は基本変形帰納法でできる。

 なんかこれ、基本的な事実な気もするし、ものすごくどこかで使えそうでもあるけど、対称式の理論で使われていたりするのだろうか。